2015.09.24
※2015年9月24日執筆時点の情報です。
※現在の状況は環境省・行政等の公開情報をご参照ください。
▼環境省HP:http://www.env.go.jp/
改正の多い廃棄物処理法ですが、現在、新たな改正が検討されているのをご存知でしょうか?
2014年12月1日に水質汚濁防止法に基づくカドミウムの排水基準が改正され、それに伴い、廃棄物処理法に基づく特別管理産業廃棄物の判定基準や、廃棄物最終処分場からの放流水の排出基準等も改正される見込みです。
この記事では、今回検討されている改正内容や、そもそも特別管理産業廃棄物とは何かについて詳しくお伝えします。
そもそも特別管理産業廃棄物ってなに?
廃棄物の種類ごとに基準が設けられており、その基準を超えると特別管理産業廃棄物(省略して「特管」と記載される場合が多いです)に該当します。
特別管理産業廃棄物については、通常の廃棄物よりも厳しい規制が行われています。その判定基準のひとつにカドミウムの濃度の項目が設定されています。
そのため、今回の水質汚濁防止法におけるカドミウムの排水基準の改正が、廃棄物管理に大きく関わってくるのです。
特別管理産業廃棄物の判定基準はどう変わるの?
排水基準の改正に伴い、特別管理産業廃棄物の判定基準は次のように検討されています。
この変更によって、現在、通常の廃棄物として取り扱っているものを、特別管理産業廃棄物として取り扱わなければならない可能性があるのです。
特別管理産業廃棄物になったらどうすればいいの?
先ほどもお伝えしましたが、特別管理産業廃棄物は通常の廃棄物より厳しい規制が設けられています。大きく分けて、次の6つの基準に従わなければなりません。
- 保管基準(省令第8条の13)
- 収集運搬基準(施行令第6条の5第1項第1号)
- 処分又は再生(中間処理)基準(施行令第6条の5第1項第2号)
- 埋立処分基準(施行令第6条の5第1項第3号)
- 海洋投入処分は禁止(施行令第6条の5第1項第4号)
- 委託基準(施行令第6条の6)
※さらに詳しい内容は環境省のHPをご参照ください。
https://www.env.go.jp/recycle/waste/sp_contr/03.html
他にもあります!変更見込みの基準
特別管理産業廃棄物の判定基準
有害な産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の埋立処分に係る判定基準
産業廃棄物の海洋投入処分に係る判定基準
最終処分場からの放流水の排水基準
以上が現在検討されている改正情報となります。
しかし、基準値の変更は、管理方法や委託内容に大きな影響を及ぼします。
今後の動向にも注目し、自社の廃棄物が該当するかどうかの確認もしておきたいところです。
参考引用サイト:環境省HP「廃棄物・リサイクル対策」
参考引用文献 :「産廃振興財団ニュース」No.78